2009/08/28

ウェブはバカと暇人のもの (現場からのネット敗北宣言)

※ 今日読み終えた本 ※
著者:中川 淳一郎
発行:株式会社 光文社
2009年4月20日 初版第1刷発行
2009年7月15日    第5刷発行

書名:ウェブはバカと暇人のもの  現場からのネット敗北宣言

久し振りにこkへ書込みをする。この間、確かに読書の数は激減していた。
この夏期休暇に帰省の道中を含め、4冊読むことが出来た。

久し振りの面白い本を読んだ。一般的に、Webについて書いてある本は肯定的であり、何か文化や技術そして暮し方が変わるが如きの記述が多い。
しかし、この本は、現実の実態を的確に捉えていた。それは、実際に、Webにニュースを載せる編集者で第一線の仕事をしている人とのことである。
巻頭のなかで、「頭の良い人」、「普通の人」、「バカ」に分けたネットの使い方、情報発信に分類され、この「普通の人」「バカ」に焦点を当てたことが説明されていた。
世の中、ここみいたいなブログなるものが一つの流行である。インターネットには色々なコンテンツがあるが、何を目的或いは期待をしているのか?
著者は面白い結論を見てけだしている。
- 全員を満足させられるコンテンツなどありえない。
- 結局、頼れるのはおのれとプロジェクトにかかわっている人だけ
痛快である。

また、ネットでうまくやるため5箇条を経験から提示してくれている。
1.ネットとユーザーに対する性善説、幻想、過度な期待を捨てるべき
2.ネガティブな書込みをスルーする態勢が必要
3.ネットではクリックされてナンボである。かたちだけ立派でも意味がない。そのために、企業にはB級なネタを発信する開き直りというか割切りが必要
4.ネットでブランド構築はやりづらいことを理解する
5.ネットでブレイクできる商品はあくまでモノが良いものである。小手先のネットプロモーションで何とかしようとするのでなく、本来の企業活動を頑張るべき
  ブローカーイベントに参加する人はロイヤルカスタマーか?

そして、巻末の最後文章が締め括っている。
私たちの人生、なんとリアルな場面が多いのだろうか。これら人生の大部分を占める要素にネットはどれだけ入り込めたのか?
大したことはない。
かなり入り込まれている人はヤバい。
もう少し外に出て人に会ったほうがいい。
なぜなら、ネットはもう進化しないし、ネットはあなたの人生を変えないから。

この巻末の文章には、著者が実務の経験をこの本で具体的事例で紹介・説明したことのエッセンスである。
ネットを覗き続けている自分は「バカ」であり、やはり、このネットから何ら生産性を得るものは無いと言える。
ネットを介して情報を得たり、人を知ることはできる。ただ、それだけである。
そのことを著者は言っていると思う。
やはり、ネットはバーチャルなんだ!

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