2009/08/29

ジャンボ旅客機99の謎

※ 今日読み終えた本 ※
著者:エラワン ウイバー
訳 :ウイチャイ ワンナワック
発行:株式会社 二見書房
2005年1月15日 初版発行
2009年8月10日 24刷発行

書名:ジャンボ旅客機99の謎

この本は、本当に、今日、読み終えました。
夏期休暇の最終日の8月16日に本屋で買って、今日まで掛かって読みました。
就寝前の枕の肥やしで読んだり、通勤電車の5分間で読んだりしながら、今日まで掛かりました。

まず、この本を書いた人がタイ人であり、翻訳された方もタイ人であることに驚きました。
米国のボーイング社の方でもなく、日本の航空会社の整備士の方でもない。
タイ国の現役の整備士の方でした。また、翻訳された方の日本語が非常に上手い。
日本人以上に日本語奇麗だし、良く判り易い表現で、機知に富んでいる表現に脱帽しました。

飛行機の通称、ジャンボ。ボーイング747である。
国内線、国際線で幾度と無く利用させて貰った飛行機である。
日本の航空会社のみならず、米国や台湾の航空会社のジャンボに乗った経験がある。
ファーストクラスの経験はないけど、ビジネスクラス(多くの場合)やエコノミークラスにも乗った。
この本の中にも記述されていたが、米国の航空会社のエコノミークラスのシート間隔は本当に狭かった。
初めて米国出張した時は、ノースウェストのビジネスクラスで今から約20年前のことだった。
肥満の老人に近い白人のオバサン客室乗務員の人が、親切以上の機内サービスをしてくれた。
当時は、あまり英語が話せる状況ではなかったが、片言英語を嫌がらず、対応して貰ったことが、
その時の入国審査での入国審査係官の英語が何とか聞き取れたし、返答することも出来、
無事、米国入国出来た安堵感を得ることが出来た。機内で英語に対する耳の訓練が出来たことに感謝すべきと思っている。

話はずれたが、知っている様で良く知っていない事があることが判った。
禁煙のトイレに何故、灰皿があるのか?旅客機は何故左側から搭乗するのか?等等。。。。。
そして、成る程、と感じたのは、タイ国の整備会社に世界の航空会社が整備を委託している、ということだった。
だから、著者の存在を理解することが出来た。

最近、この続編が出版されているらしい。
肩が凝らない本で、雑学を習得出来る本であった。
本の中身は、やはり一読するしかない。
面白かった!!!

2009/08/28

ITリスクの考え方

※ 今日読み終えた本 ※
著者:佐々木 良一
発行:株式会社 岩波書店
2008年8月20日 第1刷発行

書名:ITリスクの考え方

今日読んだ本ではなく、夏期休暇(盆休み)で読んだ本である。
著者の経歴及び出版社でも判る様に非常に、堅い、学術的な本であった。
情報セキュリティーについて知るには優れた本と思える。
でも、正直言って難しい内容である。セキュリティー自体が難しい概念だから致し方ないと思う。

ITに関してセキュリティーやそのリスクについて述べてあるが、普段の生活でのセキュリティーやリスクと何ら変わりはないと思う。
政府のガイドラインや世の中の標準化、デファクト・スタンダードがあり、これに従い、どう自己防衛するか、ということについては、
ITであろうが、生活であろうが同じと思う。
ただ、IT取り分け、ITを運営する側の立場(生活をする立場)になると、それなりの周囲環境の技術・脅威と立ち向かうことが必要となる。

難しい技術論は別にして、自分を取り巻く事象にITリスクを再考する一つの素材がある。
会社は来るべき東海沖地震や災害に備え、安否確認システムを構築した。
仕組みは至って簡単である。
1.会社は災害が発生したら、従業員全員に安否確認のメールを送信する。(基本は携帯メール)
2.メールを受信した従業員は安否状況をメールに記述されたWebサイトに安否状況を返信する。
3.管理者は、指定されたWebサイト(当然、セキュリティーのガードはされている)にアクセスし、部下の安否状況を確認する。
4.管理者は、安否状況に応じて、定められた対応を行う。
5.会社は、この安否状況と対応状況を数字で把握する。
しかし、ここで色々な問題(リスク)がある。(問題が判った、とも言うべきかも。)
1.従業員が会社へ提出する個人情報は、自宅の電話番号しか規定では記述されていない。
  携帯メールを会社が要求することは、会社が貸与するか、就労条件として携帯メール(Webアクセス可)の保持と申告が規定されなければならない。
2.管理者は、Webサイトに加入しておく必要がある。
  管理者の資格条件の規定では、「Webサイトの加入」が条件になっていない。
  (インターネットを家庭で利用すっることが一般化していても、加入していない管理者もいる。)
つまり、携帯を持たない従業員はいるし、インターネットを家庭に導入していない管理者も実際にはいる(いた)。
これは一つのITリスクである、と私は解釈した。
世の中で一般的になっているから、すべてに通用することはあり得ない。
会社が負うリスク、従業員が負うリスクが具体的にあぶりだされる。会社の価値観と従業員(含む、管理者)の価値観に相違があれば、
この解決策は困難を迎える。そこにリスクがある。

著者は巻末を下記の言葉で終えている。
「漏らすな情報、閉ざすな心」

感情に走ることは人間の性である。しかし、これを押し通すだけでは世の中の秩序は守れない。
リスクには、心理学を含めた難しい技術の理論で構築されているけど、人が「安心」「安全」に暮すための最善策を
共有し、共同で協業することだと理解した。

ウェブはバカと暇人のもの (現場からのネット敗北宣言)

※ 今日読み終えた本 ※
著者:中川 淳一郎
発行:株式会社 光文社
2009年4月20日 初版第1刷発行
2009年7月15日    第5刷発行

書名:ウェブはバカと暇人のもの  現場からのネット敗北宣言

久し振りにこkへ書込みをする。この間、確かに読書の数は激減していた。
この夏期休暇に帰省の道中を含め、4冊読むことが出来た。

久し振りの面白い本を読んだ。一般的に、Webについて書いてある本は肯定的であり、何か文化や技術そして暮し方が変わるが如きの記述が多い。
しかし、この本は、現実の実態を的確に捉えていた。それは、実際に、Webにニュースを載せる編集者で第一線の仕事をしている人とのことである。
巻頭のなかで、「頭の良い人」、「普通の人」、「バカ」に分けたネットの使い方、情報発信に分類され、この「普通の人」「バカ」に焦点を当てたことが説明されていた。
世の中、ここみいたいなブログなるものが一つの流行である。インターネットには色々なコンテンツがあるが、何を目的或いは期待をしているのか?
著者は面白い結論を見てけだしている。
- 全員を満足させられるコンテンツなどありえない。
- 結局、頼れるのはおのれとプロジェクトにかかわっている人だけ
痛快である。

また、ネットでうまくやるため5箇条を経験から提示してくれている。
1.ネットとユーザーに対する性善説、幻想、過度な期待を捨てるべき
2.ネガティブな書込みをスルーする態勢が必要
3.ネットではクリックされてナンボである。かたちだけ立派でも意味がない。そのために、企業にはB級なネタを発信する開き直りというか割切りが必要
4.ネットでブランド構築はやりづらいことを理解する
5.ネットでブレイクできる商品はあくまでモノが良いものである。小手先のネットプロモーションで何とかしようとするのでなく、本来の企業活動を頑張るべき
  ブローカーイベントに参加する人はロイヤルカスタマーか?

そして、巻末の最後文章が締め括っている。
私たちの人生、なんとリアルな場面が多いのだろうか。これら人生の大部分を占める要素にネットはどれだけ入り込めたのか?
大したことはない。
かなり入り込まれている人はヤバい。
もう少し外に出て人に会ったほうがいい。
なぜなら、ネットはもう進化しないし、ネットはあなたの人生を変えないから。

この巻末の文章には、著者が実務の経験をこの本で具体的事例で紹介・説明したことのエッセンスである。
ネットを覗き続けている自分は「バカ」であり、やはり、このネットから何ら生産性を得るものは無いと言える。
ネットを介して情報を得たり、人を知ることはできる。ただ、それだけである。
そのことを著者は言っていると思う。
やはり、ネットはバーチャルなんだ!