2009/05/23

日本経済の勝ち方 太陽エネルギー革命

※ 今日読み終えた本 ※
著者:沢村 義久
発行:株式会社 文藝春秋
2009年3月20日 第1刷発行


書名:日本経済の勝ち方 太陽エネルギー革命

昨年来より「100年に一度」といわれる経済不況に陥っている。
また、環境問題がエネルギー問題とセットになって議論されている。
どれをとっても人類にとっては死活問題である。
今までの経済の根幹は、とりわけ、産業革命以降については、「燃やす」活動であった、とのことである。それに伴って経済活動も追随している、との見解であった。
基本的に指摘は正しいと思う。
今までの「燃やす」活動に対し、どうエネルギーを生み出すかが大きな課題である。
エネルギーの主流は、電気であり、これをどうやって生み出すかが、今後の産業基盤になるという。
発電の60%は化石燃料であり、これの代替を何にするかが、環境問題解決への道であり、今後の産業=経済の発展プロセスになるとのことである。
環境問題でCO2を多量に吐き出ししているのが自動車であり、これは、電気自動車に変わるとのことである。
電気自動車が化石燃料に比べてどれだけ効率的であるかを詳細に説明してくれている。勉強になった。
特に、発進のためのトルクについて、懇切丁寧な説明には驚いた。エンジン車は、何故、ミッションがあり、ギヤでトルクを補い、それによりエネルギーの浪費をしていることの説明があった。
電気自動車とガソリン車を同じ石油1リットルから燃費を比較すると5倍、電気自動車が良いとのことである。電気を得る為に、火力発電で石油を使っての話である。
エコカーとしてハイブリッド車が現在話題になっているが、これは、ワンポイント・リリーフとのことである。
電気を得る方法は、「燃やす」以外には太陽エネルギーを効率的に使うことが結論であった。
太陽エネルギーで、風も雨もそして光も得ている。これを如何に活用し、電気エネルギーに変換し、活用するかがこれからの産業になるとのことである。
日本には最先端技術があり、これを工業化し、産業として確立すれば、経済発展と安定化になるとことであった。
エネルギー問題の入門書としては最高かもしれないと思う。

2009/05/16

絶対!恥をかかない 敬語の使い方

※ 今日読み終えた本 ※
著者:本郷 陽二
発行:株式会社 日本文芸者
2008年9月30日 第1刷発行
2008年10月20日 第2刷発行

書名:絶対!恥をかかない 敬語の使い方

最近、日本語が乱れている、とか日本がおかしいい、ということを聞く。
自分自身もそのことを感じている。しかし、この本を読んで、自分にもかなりの誤りがあることが判った。
特に、敬語、謙譲語の使い分けが上手く出来ていないことを痛感した。
この年になり、あらためて、日本語の勉強をさせて貰った。
海外勤務をしている時、おかしな表現を英語でする若者(日本人)がいた。
その時、良く言ったのは「まず、日本語を整理して述べたいことを正しい日本語にしなさい。そうすれば、表現はどうであれ、
英語で相手に意図は通じる」であったが、自分も結構な誤りがあったんだ、と今頃反省をしている。

本屋で立読みをしていたら、書名は忘れたが「読んだ本の記録を付けていますか?」とあった。
今までに多数の本を読んだが、記録を付けることはしていなかった。
このサイトに書き始めたのが、始まりである。
乱読であったが、確かに、読んだ記憶はあっても、何が書いてあったのか、記憶に乏しい。
記録を付けることが、物事の始まりであることも痛感した。

しかしながら、日本語は本当に難しい言葉である。
再認識をした。


2009/05/02

クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業

※ 今日読み終えた本 ※
著者:小池良次
発行:株式会社 インプレスR&D
2009年3月1日 初版1刷発行

書名:クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業

この連休の中盤の1日・2日を掛けて読んだ。
連休の序盤、出勤もあったが、家でゴロゴロの時、インターネットのAmazon.co.jpで見つけ、コンビニ受取りで購入した。
Amazon.comは北米に居る時、購入経験があるが、日本では初めて使ってみた。他に、公的認証のICカードのリーダー・ライターも同時に購入した。

企業のみならず、家庭にもネットの世界は拡大している。企業でもIT設備及びその運用費用は年々拡大の一歩である。30年前、「コンピューターは麻薬で、一度手をつけると、離れられなくなり、拡大するばかり」と言った先輩がいたが、正に、その通りである。企業のみならず、家庭でも同じである。我家には、9年前のラップトップと5年前のノートPCの2台でWin-XPで稼動させているが、もう限界の状態である。2台ともメモリーは増やしたものの、ストレージが現状とマッチしていない。世代交代の時期であるが、Vistaの購入には躊躇している。次の世代がもうそこに来ているので、どうしても、そちらを待ちたい。

本論から離れるが、我家でも同様だが、ストレージ(情報保管)の確保と処理能力(コンピューターの処理)の確保に苦労がある。家庭では、Webになり、PCのアプリは、Officeと画像処理(デジカメ用)でほぼ事足りる。しかし、企業では、情報収集の前に情報作成する仕組みが巨大化している。更に、この作成された情報を活用する仕組みも巨大化している。情報産業(含む、金融)であれば、情報処理はコア・コンピタンスであり、戦略投資も可能であろう。だが、一般企業、取り分け、製造業や商店では情報設備にカネを掛けている状態ではない。
そんな時、「クラウド」の話をテレビ(NHKの「クローズアップ現代」)で聞いた。でも何か違和感を覚えた。自分が描いているネットと情報と処理の集合体のイメージとは合致しなかった。単なる「ASP」の延長の印象を受けた。

今回、小池氏の本を読み、自分が想い描いている像と結び付きが出来た。より、鮮明になったと言える。彼はこの本の中で、クラウドコンピューティングを下記の表現を使っていた。
①クラウド時代になると社内からサーバーがなくなる
②従業員は必要なアプリケーションを自分で書くようになる。
③ソフトウェアとコンテンツの区別がなくなる
④サービスにおいてパソコン・携帯電話・テレビの違いがなくなる

正しく、自分の描いていた像が、彼の簡潔な表現でまとめらていた。
以前、「シン・コンピューター」が情報セキュリティーの切り口で、検討・実施されつつある。また、市場では5万円を切るネット専用のモバイルPCが販売もされている。こういうデバイスを含めた処理形態がもう、そこまで来ているのである。
彼の表現では「M to M」(マシン to マシン)の世界である。ロボットと同じである。

こういう時代の社会が目前となってきている時、にほんの製造業、取り分け、情報機器メーカー及びソフト産業は、どういう戦略でグローバルに立ち向かって行くべきか、を問うていた。また、幾つかの提案もしていた。彼が心配しているのは、日本のソフト産業である。グローバルなソフト企業が日本にいないことであり、これが、強いては日本の国力低下を暗に示威していると感じた。
最近のグーグルの戦略的な動きは読みづらいが、一歩一歩、進んでいる。グーグルの動きを事例に来る時代の準備に警鐘を鳴らし、また、日本の繁栄を期待している彼の想いが、この本を通して見えた。

大変面白い本であった。